【各務原市・岐阜市】3言語就業規則を作ってみました|開業20年の社労士の新しい挑戦

岐阜県・各務原市で事業を営む経営者の皆様、こんにちは。

五島欣路社会保険労務士事務所の五島です。

おかげさまで、当事務所は令和8年10月1日、開業20周年を迎えました。

平成18年10月1日に開業してから、早いもので20年です。

そんな節目の年に、ちょっと新しいことを始めてみようと思っています。

それが、**「3言語就業規則」**です。

日本語・英語・外国人社員の母国語。この3つの言語を、一つの就業規則に並べたものです。

今回は、なぜこのような就業規則を作ろうと思ったのか、私自身の経験も交えながらお話ししたいと思います。

外国人の方なら英語が通じる、と思っていませんか?

実は私、社会保険労務士になる前、食品工場でブラジル人の方々と一緒に働いていたことがあります。

外国人の方に話しかけるとき、英語なら何とか通じるのではないか。

つい、そんなふうに考えてしまいませんか。

ところが、当時一緒に働いていたブラジル人の方々には、英語が通じませんでした。

工場に通訳の方は一人だけ。

普段はジェスチャーを交えながら、何とかコミュニケーションを取っていました。

ただ、工場では機械を操作する仕事をしていましたので、言葉が通じないと作業が止まってしまうこともありました。

それに、労働災害の心配もつきものでした。

言葉が通じないというのは、単に会話ができなくて不便だという話ではありません。

仕事を安全に進めるためにも、相手にきちんと伝わることが大切なのだと、身をもって感じました。

技能実習生の講習で大切にしていたこと

その後、社会保険労務士となってからは、10年以上にわたり、外国人技能実習生の法的保護講習に携わってきました。

講習では、JITCOの日本語や中国語、ベトナム語などの教材を使っていました。

私が日本語の教材を開き、実習生はそれぞれの母国語の教材を開く。

同じページを見ながら、日本の労働法や働くうえでのルールについて説明していきます。

そのとき、私が特に心がけていたことがあります。

それは、「今、どこを説明しているのか」が実習生にも分かるようにすることです。

できるだけ読んでいる場所を指でなぞり、句読点ではいったん間を置く。

今、どの文章について話しているのかを、実習生が見失わないように気を配っていました。

講習にはポケトークも持参し、できるだけやさしい日本語で話すようにもしていました。

言葉は違っていても、同じ場所を見ながら説明する。

今回の3言語就業規則にも、そのときの経験が生きているように思います。

日本語・英語・母国語を並べた「3言語就業規則」

今回、顧問先の会社で、外国人労働者の就労環境を整えるための助成金を活用することを検討する機会がありました。

その中で、就業規則を多言語化することになったのです。

そこで、ふと思いつきました。

「日本語と外国人社員の母国語だけでなく、英語も一緒に並べたらどうだろう?」

こうして作ってみたのが、3言語就業規則です。

今回作成したのは、日本語・英語・シンハラ語の3言語版です。

シンハラ語は、スリランカで使われている言語の一つです。

条文ごとに3つの言語を並べ、日本人の経営者や管理者と外国人社員が、同じ条文を見ながら確認できる形にしました。

なぜ、2言語ではなく3言語なのか?

日本語と母国語の2言語でも、もちろんルールを伝えることはできます。

では、なぜ英語も加えたのでしょうか。

実際に3言語を並べてみて、私自身、面白いことに気づきました。

私はシンハラ語を読むことができません。

ところが、同じ条文に英語が並んでいると、何となく見当がつくのです。

「このシンハラ語は、たぶんこの部分のことを言っているんだろうな」と。

まったく分からない言葉の中を、英語という懐中電灯で照らしながら、少しずつ進んでいけるような気がしました。

もちろん、英語を見ればシンハラ語の訳が正しいと分かる、ということではありません。

それでも、何について書かれているのかを探る手がかりにはなります。

そして外国人社員にとっては、自分の母国語が理解の助けになります。

外国人だから英語が分かるとは限りません。そのことは、私自身が食品工場で経験しています。

だからこそ、英語だけではなく、母国語も必要だと思うのです。

大切なのは、同じ条文を見ながら説明できること

例えば、会社の休暇や欠勤のルールについて説明するとき。

日本人の管理者は日本語の部分を見て、外国人社員は母国語の部分を見る。

そして、お互いに同じ条文を指しながら話をする。

言葉は違っていても、今どのルールについて話しているのかを共有しやすくなります。

技能実習生の講習で、同じページを開き、読んでいる場所をなぞりながら説明していたことを思い出します。

今回の3言語就業規則でも、私が大切にしたかったのは、まさにそこです。

同じ場所を見ながら説明できるようにしたい。

そんな気持ちから、この形にしてみました。

もちろん、就業規則を3言語にしただけで、すべてのことが伝わるわけではありません。

機械操作の安全教育などは、実際の作業を見せながら説明することも必要です。

それでも、会社の基本的なルールを共有するための一つの助けにはなるのではないかと考えています。

就業規則の土台は、会社と話し合って作った日本語の規定です

ここで、もう一つお伝えしておきたいことがあります。

当事務所では、就業規則を作成する際、法改正を踏まえて内容を整えることはもちろん、それぞれの会社とよく話し合うことを大切にしています。

会社によって、仕事内容も働き方も違います。

そのため、会社の実情を伺いながら、一つひとつの規定を整えていきます。

今回の3言語就業規則も、そうして作成した日本語の就業規則が土台になっています。

会社と話し合って決めた大切なルールだからこそ、外国人社員にもできるだけ正しく伝えたい。

そして、法律が変わって就業規則を見直す際には、外国語の記載も一緒に更新していくことが大切だと考えています。

3言語の内容に食い違いが生じないよう、翻訳の確認にも十分注意しながら取り組んでいきたいと思います。

各務原市・岐阜市周辺で外国人社員を雇用されている会社の皆様へ

今回の3言語就業規則は、顧問先の会社での取り組みをきっかけに、ふと思いついたものです。

最初から大きな構想があったわけではありません。

ただ、実際に作ってみると、これは外国人社員を雇用されている会社の皆様にも、役立つのではないかと感じました。

各務原市や岐阜市、その周辺にも、外国人の方々と一緒に働いている会社はあります。

日本人社員も外国人社員も、会社のルールを同じ場所を見ながら確認できる。

そんな就業規則を、これから事務所の新しい仕事の一つとして育てていけたらと思っています。

開業20周年を迎えましたが、まだまだ新しいことにも挑戦していきたいですね。

外国人社員の就業規則についてお考えの経営者様、担当者様がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。

これからも、五島欣路社会保険労務士事務所をよろしくお願いいたします。

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