【各務原市】AI研修でDX推進!人材開発支援助成金を社労士が解説

「AIを仕事に取り入れてみたい。でも、何から始めればよいのか分からない」

各務原市の中小企業の経営者の皆様の中にも、そう感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか。

これまで2回にわたり、私自身がAIを使い始めて感じた変化と、実際の仕事で行っている活用方法をご紹介してきました。

第1回では、AIによって仕事の時間が短縮され、スタッフの話を聞く時間が増えたことをお伝えしました。

第2回では、ExcelやWordの書類作成、音声入力、資料の分析、AIとの朝夕のミーティングなど、具体的な活用方法をご紹介しました。

今回は、3回連載の最終回です。

私がAIを使い始めたときの経験を振り返りながら、AIを学ぶことの大切さと、研修費用の負担を軽減できる可能性がある「人材開発支援助成金」についてお話しします。

最初にお伝えしておきたいのは、私はAI研修そのものを勧めるために、この記事を書いているわけではないということです。

AIを使うことで、仕事の進め方が変わり、人と向き合う時間も増えました。

だからこそ、まだAIを使っていない小さな会社にも、その可能性を知っていただきたいのです。

私がAIを使えるようになったきっかけは、詳しい人から学んだこと

最初から一人で使いこなせたわけではありません

私も、最初からAIを使いこなせていたわけではありません。

AIを使い始めた頃、勉強会に参加し、詳しい方から使い方のサポートを受けました。

この経験は、私にとって大きな助けになりました。

AIは、質問を入力すれば答えてくれます。

しかし、初めて使う人にとっては、そもそも何を質問すればよいのか、どのような仕事を頼めるのかが分かりません。

私自身も、詳しい方から教えていただいたことで、AIでできることを具体的にイメージできるようになりました。

一人で試行錯誤していたら、もっと時間がかかっていたかもしれません。

だから私は、これからAIを始める方には、操作や活用方法が分かる人と一緒に始めることをおすすめしたいと思っています。

AIを学ぶ時間と費用は、将来への投資

経営者の方にとって、研修に時間や費用をかけることは、簡単な判断ではないと思います。

特に、従業員が数人の会社では、一人が研修に参加するだけでも、日々の仕事に影響することがあります。

それでも私は、AIを学ぶために使う時間や費用には、十分な価値があると感じています。

なぜなら、学んだことを日々の仕事で活用できれば、その後の作業時間を減らせる可能性があるからです。

私自身、AIを活用するようになってから、書類作成や情報収集にかかる時間が大幅に減りました。

その分、書類の確認や専門家としての判断、スタッフとのコミュニケーションに時間を使えるようになっています。

研修にかかる時間だけを見るのではなく、学んだ後の働き方がどう変わるかまで考えることが大切だと思います。

AI研修を受けた後こそ、毎日使い続けることが大切

勉強会は、あくまでスタート地点

私がAIを活用できるようになった理由は、勉強会に参加したことだけではありません。

勉強会で使い方を知った後、毎日何度もAIに話しかけ、実際の仕事で使い続けてきたことが大きいと感じています。

分からないことがあれば質問する。

資料を作りたいときには手伝ってもらう。

新しい仕事の進め方を相談する。

AIから提案された方法を試してみる。

こうした小さな積み重ねによって、少しずつ使えることが増えてきました。

AIは、一度勉強しただけで、すべてを使いこなせるようになるものではありません。

実際に使いながら、自分の仕事に合った方法を見つけていくことが大切です。

小さな会社こそ、スタッフと一緒に学んでほしい

私の事務所でも、最初は私一人がAIを使っていました。

しかし、今ではスタッフ全員がAIを活用しています。

スタッフから簡単な質問を受けたときには、

「まずAIに聞いてみて。
それでも分からないところを聞いてね」

と伝えるようになりました。

AIに質問し、回答を読み、分からないところをさらに質問する。

その過程で、自分で調べたり、考えたりする機会が増えました。

私は、AIの活用には、業務効率化だけでなく、社員教育の面でも可能性があると感じています。

もちろん、AIの回答をそのまま信用するのではなく、正確さを確認することや、必要なときに人に相談することも大切です。

AIに仕事を丸投げするのではなく、AIを活用しながらスタッフ自身が学び、成長していく。

そんな職場づくりにも、AIは役立つのではないでしょうか。

各務原市の中小企業がAI研修を検討するなら、助成金も確認してほしい

人材開発支援助成金とは?

従業員に新しい知識や技能を習得してもらうために研修を行う場合、国の助成金を活用できることがあります。

その一つが、厚生労働省の「人材開発支援助成金」です。

人材開発支援助成金は、事業主が従業員に対して、職務に関連する専門的な知識や技能を習得させるための職業訓練などを、一定の計画に沿って実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部などを助成する制度です。

複数のコースが設けられており、研修の目的や内容によって、検討するコースが異なります。

その中で、AIやDXに関する研修を検討する際に、確認しておきたい制度の一つが、

「事業展開等リスキリング支援コース」

です。

ただし、AIという言葉が研修名に入っていれば助成対象になるわけではありません。

会社が取り組む事業展開やDXと、従業員が実際に担当する仕事、研修で習得する技能との関係が重要になります。

事業展開等リスキリング支援コースの特徴

このコースは、事業展開やDXなどに伴い、新たな分野で必要となる知識や技能を従業員に習得させるための訓練などを支援する制度です。

2026年度の制度では、一定の要件を満たす中小企業について、対象となる訓練経費の75%が助成される場合があります。

また、訓練の実施方法などによっては、訓練期間中の賃金に対する助成も設けられています。

ただし、助成には上限額があり、すべての研修費用が75%助成されるわけではありません。

対象となる事業主、従業員、研修内容、訓練時間、実施方法など、さまざまな要件を満たす必要があります。

助成金が利用できるかどうかは、研修を申し込む前に確認することが大切です。

【重要】2026年8月の改正で、AI研修の対象範囲に注意が必要です

AIの基礎を学ぶだけでは、対象外になる場合があります

ここは、社会保険労務士として特にお伝えしたい部分です。

事業展開等リスキリング支援コースでは、2026年8月3日から制度の一部が改正されました。

DXに関する研修であっても、特定の職務に直接結びつかない一般的な内容や、職種を問わず共通して必要となる知識を学ぶだけの研修は、助成対象外となります。

例えば、厚生労働省は、次のような違いを示しています。

【対象となる例】
営業担当者が、生成AIを使って商品提案書の構成案や文章を作成・修正する方法を学ぶ研修

【対象外となる例】
特定の業務への応用を伴わず、生成AIへの一般的な指示文(プロンプト)の作り方だけを学ぶ研修

つまり、

「AIについて勉強する」

というだけでは不十分なのです。

「誰が、どの仕事のために、どのような技能を身につけるのか」

ここを具体的に考える必要があります。

AIを学ぶこと自体には価値があります。

しかし、学ぶ価値があることと、助成金の対象になることは別の話です。

この違いを理解したうえで、研修を検討していただきたいと思います。

受講方法や回数にも条件があります

2026年8月3日の改正では、受講回数に関する取り扱いも変更されています。

同一の従業員がこのコースで助成を受けられる訓練は、原則として1年度に3回までです。

そのうち、eラーニングによる訓練は1年度に1回までとなっています。

また、研修の実施方法によって、経費助成や賃金助成の取り扱いも異なります。

オンラインで受講できる研修だからといって、すべて同じ条件で助成されるわけではありません。

研修内容だけでなく、受講方法や対象者についても、事前に確認することが必要です。

AI研修の助成金申請で気をつけたい3つのポイント

1.研修を始める前に計画を立てる

助成金を検討する場合、研修を受けてから申請すればよいというものではありません。

事業展開等リスキリング支援コースでは、原則として訓練開始日の1か月前までに、必要な計画届を提出する必要があります。

そのため、研修の日程を決めてから助成金を調べ始めると、手続きが間に合わない可能性があります。

AI研修を受けようと考えた段階で、助成金の対象になるかどうかを確認しておくことをおすすめします。

2.研修内容と従業員の仕事を結びつける

助成金の対象になるかどうかを検討する際には、研修の名称だけでは判断できません。

例えば、

「営業担当者がAIを使って提案書を作成する」

「特定の業務を担当する従業員が、その業務に必要なデータ分析の技能を習得する」

といったように、実際の職務と研修内容との関係を明確にすることが重要です。

単に「全社員にAIの基礎知識を身につけてもらいたい」という研修では、対象にならない場合があります。

まずは、自社のどの仕事を改善したいのかを考えることが、研修選びの第一歩です。

3.助成金の支給を前提に、無理な契約をしない

助成金は、要件を満たして申請すれば、必ず支給されるというものではありません。

また、助成金は原則として後から支給されるため、研修費用を先に負担する必要があります。

研修会社から、

「この研修なら必ず助成金が出ます」

と説明された場合でも、その言葉だけで判断しないことが大切です。

研修の内容や費用、受講対象者、助成要件を確認し、会社にとって本当に必要な研修かどうかを考えていただきたいと思います。

助成金を受け取ることが目的になってしまっては、本末転倒です。

大切なのは、研修を通じて従業員が新しい技能を身につけ、その後の仕事に活かせることです。

2027年3月31日を意識して、早めに情報を確認しましょう

事業展開等リスキリング支援コースは、2026年度末までの時限的な制度として案内されています。

2026年度末は、2027年3月31日です。

ただし、この日をすべての企業に共通する申請期限と考えてはいけません。

実際には、研修開始日から逆算して計画届を提出する必要があり、研修の実施時期や適用される制度の要件によって、必要な手続きが異なります。

また、今後の制度改正や延長の有無については、最新の公式情報を確認する必要があります。

AI研修を検討している会社は、年度末になってから慌てるのではなく、早めに情報を集めておくことをおすすめします。

社会保険労務士としてお伝えしたいこと

助成金より先に、会社の仕事を見直してほしい

私は、AIを活用することで、仕事の進め方が大きく変わりました。

書類作成や情報収集にかかる時間が減り、スタッフと話す時間が増えました。

AIに相談することで、自分では思いつかなかったアイデアに出会うこともあります。

こうした経験から、各務原市の小さな会社にもAIを知っていただきたいと考えています。

ただし、最初から助成金ありきで研修を選ぶ必要はありません。

まず考えていただきたいのは、

「自分の会社で、どんな仕事に時間がかかっているだろう?」

ということです。

毎日の書類作成でしょうか。

資料を調べる時間でしょうか。

スタッフからの質問への対応でしょうか。

その仕事をAIでどのように改善できるのかを考え、必要な知識や技能を学ぶ。

そのうえで、助成金を活用できる可能性があるなら、制度を確認する。

私は、この順番が大切だと思っています。

助成金の対象になるかは、事前の確認が重要です

人材開発支援助成金は、従業員の能力開発に取り組む会社を支援する制度です。

しかし、制度には細かな要件があり、改正も行われています。

特にAI研修については、2026年8月の改正によって、研修内容と従業員の具体的な職務との関係が、これまで以上に重要になっています。

「自社の研修は対象になるのだろうか」

「どのような準備が必要なのだろうか」

そうした疑問がある場合には、研修を申し込む前に、管轄の労働局や助成金に詳しい社会保険労務士へ確認することをおすすめします。

まとめ|AIを学ぶことは、会社とスタッフの未来への投資

3回にわたり、私自身のAI活用についてお話ししてきました。

私がAIを使い始めたきっかけは、詳しい方から使い方を教えていただいたことでした。

そして、その後も毎日AIとコミュニケーションを取り、実際の仕事で使い続けてきました。

その結果、仕事の時間が短縮され、スタッフの話を聞く時間が増えました。

今では、スタッフ全員がAIを活用しています。

私にとってAIは、優秀なスタッフが仲間入りしてくれたような存在です。

しかし、AIに任せきりにはしません。

AIが作成したものは人間が確認し、最後の判断と責任は自分たちが持つ。

そのうえで、AIに手伝ってもらえる仕事は手伝ってもらい、生まれた時間を人のために使う。

これが、私の考えるAIとの付き合い方です。

各務原市の中小企業の皆様にも、ぜひAIの可能性を知っていただきたいと思います。

従業員が数人の会社であっても、決して遅くありません。

まずは、詳しい人と一緒にAIを学んでみる。

そして、毎日の仕事で少しずつ使ってみる。

必要な研修を検討する際には、人材開発支援助成金の活用可能性も確認してみてください。

AIを学ぶことは、単なる業務効率化ではなく、会社とスタッフの未来への投資だと思っています。

3回にわたりお読みいただき、ありがとうございました。

【参考資料】
厚生労働省「人材開発支援助成金」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

厚生労働省「事業展開等リスキリング支援コース
令和8年8月3日からの変更点について」
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731966.pdf

※本記事は2026年10月時点の制度情報をもとに作成しています。
助成金の対象要件、申請期限、支給額等については、
必ず最新の厚生労働省資料および管轄労働局でご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました